考えられる原因
このページでは、嚥下障害や誤嚥の原因を解説していきます。
嚥下障害や食べ物の誤嚥は、何が原因となって起こるのでしょうか。
誤嚥とは
まず、「誤嚥」とは何か確認しておきましょう。
誤嚥とは、口から入ってきた食べ物や飲み物が、何らかの理由で食道に入らず、気管に入ってしまうことを言います。
誤嚥は、起こるタイミングによって3つに分類されます。
- 嚥下前の誤嚥
食べ物を飲み込もうとする動きが始まる前に、だらだらと気道に食べ物が流れて行ってしまう場合。
- 嚥下中の誤嚥
食べ物を飲み込もうとしたときに、気道への通り道をふさぐタイミングがずれ、瞬間的に気道に液体などが入ってしまう場合。
- 嚥下後の誤嚥
飲み込んだあと、のどに残ってしまっているものが気道に入る場合。
代表的な3つの原因
では、この嚥下障害や誤嚥はどうして起こるのでしょうか?
その原因は、大きく3つに分けられています。
◆器質的原因
食べ物の通り道の構造に問題があって、うまく飲み込めない場合です。口内炎や舌炎、扁桃炎などで通り道が腫れてしまっていたり、頚椎症や腫瘍などが食べ物の通過を妨げることがあります。
◆機能的原因
食べ物を送り込む器官の動きに問題があり、うまく飲み込めない場合です。血管障害や腫瘍といった脳の問題、パーキンソン病や末梢神経炎といった難病によって、「飲み込む」という動作そのものが難しくなることがあります。
◆心理的原因
うまく食べ物を飲み込めないにも関わらず、検査をしても異常が見られない場合は、心理的な原因があることも考えられます。ストレス性胃潰瘍や神経性胃炎などの心身症、ヒステリーやうつ病などを患っているときに、うまく嚥下できなくなることがあるようです。
そのほかの原因…
また、これらの疾患だけでなく、向精神薬や鎮静剤といった薬剤の副作用だったり、義歯が合っていないことなども嚥下障害の原因になります。