選び方・使い方
このページでは、とろみ剤の選び方や使い方を解説しています。
はじめてとろみ剤を使ってみようと考えている方、どれを使おうか迷っている方は参考にしてくださいね。
とろみ剤を選ぶポイント
最近は第3世代と呼ばれるとろみ剤が主流になっています。でも、第3世代のなかでも、どのとろみ剤を選んだらいいのか迷ってしまいますよね。
通販サイトを見てみても、薬局に買いに行っても、たくさんのとろみ剤が並んでいて、思わず悩んでしまいがち。
そこで、とろみ剤を選ぶ3つのポイントを紹介します。(とろみ剤の種類の解説はこちら)
使い勝手なら
使い勝手がいちばんいいのは第3世代です。
ベタつきが出たり、ダマになりやすいことや、とろみがつくまで時間がかかることなど、第1・2世代は使い勝手があまりよくありません。ダマができてしまうとノドに詰まりやすいうえに、でん粉でできていると水で押し流そうとしてもなかなか流れません。
見た目と味も大切
第1・2世代のとろみ剤は独特な味や匂いがしたり、料理の彩りを変えてしまう場合があります。そのため、せっかくの食事がおいしく感じられないことも…。
素材の風味や色合いを楽しみながら食事をすることは、介護においてとても大切なこと。できる限り、素材の味や料理の見た目を変えないとろみ剤を使いたいものです。
第3世代は、その点が大きく改善されているので、料理の見た目・味・香りなどに影響を与えないものがほとんど。
なるべく第3世代のとろみ剤を使って、普通の食事と同じように味や色、香りが楽しめる料理を作りましょう。
包装のタイプを
とろみ剤の包装の種類には、少量ずつ個包装されているものと、缶に入っているもの、封ができる大きめの袋に入っているものがあります。
グラムあたりの価格から考えれば缶入りや袋入りのほうが安いのですが、缶や袋からスプーンで取ると量がいい加減になって、とろみの調節がしにくくなってしまいます。
また、多く取りすぎてしまって結局割高になる使い方をしている家庭が多いんだよ、と介護施設で働く友人から聞きました。できれば、慣れるまでは個包装タイプを使うことをおすすめします。
とろみ剤の使い方
今度はとろみ剤の使い方を私なりに解説したいと思います。
まず大事なことは、とろみ剤をサッと入れて、すぐにかき混ぜること。ゆっくり入れながら混ぜるより、かき混ぜながら素早く入れて混ぜてしまうのが上手にとろみをつけるコツです。
◆汁物・お味噌汁
お味噌汁や汁物にとろみをつけるときは、具を入れる前にとろみをつけるのがコツです。
◆ミキサー食
ミキサーで食事をつくる場合、ミキサーにかける材料によって必要な量が変わってきます。ですから、ミキサーにかけて様子を見ながらとろみをつけていくと上手に仕上がります。
◆濃厚流動食
流動食はダマになりやすく、とろみも安定しにくいため、とろみ剤を多めに使う必要があります。物によって分量などは異なりますが、お茶1杯あたり1.5gほどでとろみが付くものなら、流動食100mlに対して2.5gほど使うととろみが付けられます。
どうしてもダマになってしまう場合はハンドミキサーを使いましょう。空気が混ざらないようにするために、回転軸を根元まで液体の中にしっかり沈めて使うことがポイントです。
その他、流動食専用のとろみ剤があるメーカーも。通常のものよりも簡単に流動食にとろみを付けられ、ダマになりにくくて安全性も高いため、おすすめです。
流動食用のとろみ剤
- つるりんこ 牛乳・流動食用
- ソフティアiG
- トロミアップパーフェクトEN など
◆飲み物
飲み物にとろみをつけるときも、やはりコツがあります。
基本的には、飲み物に適量のとろみ剤を加え、混ぜてとろみを付けます。とろみ剤の量が多すぎるとダマになりやすいので、飲み物の量とのバランスに気をつけましょう。
適量は飲み物の温度などで異なるので、各とろみ剤のパッケージなどで確認しておくことをおすすめします。
また、とろみが思うように付かなかった場合は、調整をすれば改善できます。
とろみが強すぎた時は、同じ飲み物を加えてよくかき混ぜることで、とろみを緩くすることができます。
反対に、とろみが弱い場合は、別なグラスなどで同じ飲み物に強めのとろみを付けて、とろみが弱いものに足すことで調節可能。
上記の方法を上手く活用することで、飲み物にとろみを付けるのがとても楽になりますよ。